Q1. 数ある予備校の中から、一会塾を選ばれたのはなぜですか?決め手はどこでしたか
予備校探しをはじめたのは高校2年生の秋頃です。自習室を使って勉強したかったというのと、対面での授業がよかったという2点で塾を探していて、家から近かったので一会塾にしました。また、中学受験をした時に大人数での授業に馴染めなかったので、大学受験は少人数制の質問しやすい環境があるところがいいなと思っていたのも、一会塾にした理由の一つです。
Q2. 中学・高校生活について教えてください
中学高校ともに品川女子学院で6年間を過ごしました。部活なども特に入っていませんでしたが、コロナ禍前ギリギリでニュージーランドへ修学旅行に行ったり(帰国の翌日にロックダウンされてました)、文化祭実行委員や合唱祭での伴奏なんかをやったりしてなんだかんだで楽しい学校生活だったと思います。勉強面ではあまり手厚いサポートはありませんでしたが、可愛い制服を着て楽しい高校生活を送ることができて満足です!品女は英語、特に英検の取得に力を入れている一方で、文系の数学や理科に関してはほとんど放置状態なので、国公立受験には優しくなかったかなと思います。学校としても私立受験を勧めていて、一橋を目指すことを先生に言ったときは止められました笑
勉強面に関して、中高生活の前半は全く勉強せず、定期テストも180人中120位くらいを取っていた時期があるくらいでした。でも、中の下だしいいやーと思って危機感は覚えていませんでした。中学3年生頃には学年30位くらいには頑張れば入るようになっていましたが、高校2年生頃に1回定期テストの英語で98点で初めて1位を取ったとき、みんなにすごいって言われたのが嬉しかったからなのかわかりませんが、勉強頑張ろうかなという気持ちが芽生えました。部活に入っていない分、勉強面で他の人に劣るのはなーと思っていたこともあり、そこからは毎回10位以内に入ることを目標としていました。
女子校という特性上、異性の目を気にせずのびのびとした中高生活を送ることができてよかったなと思っています。
Q3. 現在、大学での授業の形態や内容、また課外活動で楽しいこと、高校との違いなどについて教えてください。
一橋大学はオンデマンド授業が他大学より多いなと感じています。そのため1年生の時から基本週3登校でした。コロナ禍の収束とともに4年間で取れるオンデマンドの単位が60単位までになってしまいましたが、それでもかなりの数なので、通学時間が長い人やたくさん遊びたい人には向いているかなと思います。一方で、オンデマンドは溜めるととんでもないことになるので、計画性のない人は諦めて対面授業を取るのもありかもしれないです笑 大学は良くも悪くも自由なので、その分自己管理能力が求められます。決められた期日までにリアクションペーパーを提出できないと、いつの間にか落単してしまうのでオンデマンドが必ずしも良いとは言えないかも知れないですね。また、一橋は少人数なのでキャンパスを歩いていれば1人は知り合いに遭遇します。噂も回るのが早いので変なことを口走らないよう気を付けてます。抽選対象外の大人数の授業などは大抵オンデマンドで開講されるので、対面で開講されるのは多くても100人くらいだと思います。履修者が15人以下の授業だと全員にAをあげてもいいことになってるので、私は7人くらいの授業を取ってたりもします!めちゃくちゃ穴場だとは思いますが、履修者が少ないということはめんどくさい授業だったりもするので、そこら辺の見極めは大事です。
また、商学部は1-4年生まで通年、社会学部は1年生の春学期と秋学期にゼミがあるのが特徴です。ゼミというと他大学では3年生からというイメージがありますが、この二学部はなぜか1年生の時点でゼミを履修することになってます。とは言っても、本格的なものではなくて少人数でレポートの書き方を学んだり、指定された文献の輪読をするみたいな軽いものです(商学部は結構大変らしいですが。。。)社会学部のゼミは入学時にあらかじめ割り振られてるのでやりたい分野を選んだりはできないです。
また、社会学部と法学部は第二外国語の履修が必須となっていて、出願の時に選ぶという変わったシステムになってます。学びたい言語があればそれを選ぶのが一番ですが、スペイン語にめちゃくちゃ厳しい先生がいるので、なんでもいいやという方はスペイン語は避けたほうが無難かもしれません。。私はなんとなくでスペイン語を選択して痛い目見ました。
友達関係に関しては、よっぽど人付き合いが苦手でない限り大丈夫だと思います。1年生の時に学部ごちゃ混ぜで英語のクラスが振り分けられるので、そこで嫌でも友達できます。裏を返せば、クラスのメンツ次第で1年生が楽しいかどうか決まると思います。クラスがハズレなら、早め早めにサークルに入部するなどして別のコミュニティを作りましょう。2年生になるとクラス制でなくなるので、仲の良い友達とは同じ授業を取るとかして縁を作り続ける必要があります。人間関係がドライっていうのも大学生活の特徴の一つかなと思います。また基本みんな真面目で賢いので、ハイレベルな会話をしている人たちもちらほらいます。自分の知見を広めるにはぴったりの大学です。
とにかく、自分で行動しないとあっという間に一年が過ぎてしまうので、やりたいことは全部やってみた方がいいです。サークル恋愛バイト、好きなだけやってください。大学生時代は黒歴史だったなーって後から思い返すくらいがちょうどいいです。
一会塾での受講科目について教えてください。また特に印象に残っている授業はありますか
確か高校2年生の夏に一会塾に入塾して、増子先生の数学IAIIBをαクラスで受けました。数学は全然できなかったのになぜかαクラスに入れてもらえたのですが、案の定ついていけなくて毎回の小テストはほぼ0点ばかり取っていたので、やっぱり自分に数学は無理なんだと思って、IIBはやめてIAをβクラスに下げてもらい、追加で原田先生の国語を受講しました。そのまま数学は諦めるつもりだったのですが、冬の面談で結局数学を頑張ることになって、国語をやめてIAIIBをαクラスに戻してもらいました。前回のトラウマがあったので小テスト勉強は頑張っていたつもりでしたが、なかなか伸びなくて黒板に点数を書かれるのがすごく嫌でした笑
また、どのタイミングで始めたのかは覚えてませんが世界史も高3夏頃までオンラインで受講していました。話が面白いので飽きることはなく、適度に質問もしてきてくれるのでオンラインでも眠くなってしまうことはなかったです。質問のレベルは高くてなかなか答えられませんでしたが。。。論述問題対策などもしていただいて、国公立合格に大きく近づいた授業だったと振り返っています。
最も印象的だった授業は、高3の時に受講した仲野先生の数学IAIIBの授業でした。毎回の予習がかなり重かったこと、どの問題に当てられるかはトランプで決まること、小テスト点数の張り出しがあったこと、周りが医学部志望の方だらけだったこと、、、すべてが私にとって強烈でした。「わからない」じゃ先生は許してくれなかったし、きちんと予習をしていないことはすぐ見抜けるような方だったので、最初は本当に怖かったです。ただでさえ少ない文系でその中でも数学が苦手な方なのに、周りがバリバリ数学をやっている理系で、しかも高2の時の小テストのトラウマもあったので授業に行くのが本当に憂鬱でした。でも私、先生に怒られるというか恥をかくのが大嫌いなタイプだったので、文系のくせにそんなやる?ってくらい数学やって、なんとかついていけるようにはなりました。そうやって心に余裕ができると、先生にも面白い一面があることや理不尽に怒ってきたりはしないことなどがわかってきて、毎回の授業がそれほど苦にはならなくなりました。仲野先生のおかげで自分の数学力が格段に伸びたことを実感しています。数学大好き!にはなれなかったけど、「整数ちょっと面白いな〜」くらいには思えるようになりました。本当にありがとうございました。あと、一橋対策で個別授業を何回かしていただきました。東大理系の問題とか出されて勘弁してくれよ〜って感じでした。が、全然わからなくても手取り足取り教えて頂けました。
高3では他には、慶應対策として原田先生(再登場)の小論文を取ったり、鍋谷先生の一橋対策の英作文個別授業を最後の方に取ったりしていました。小論文の書き方とかは正直最後までよくわかりませんでしたが、一般常識がめっちゃ増えた気がします。鍋谷先生の個別で衝撃を受けたのは、「和訳する時、英語と日本語の文章の長さは1:2になる」というお言葉です。そんなこと知らずに高3の12月とかまできていたので本当に助かりました。本番もそれを意識して解くようにしました。
全体を通じて一会塾の先生方はとっても癖が強いので、強いて言えばこんな感じかなというだけで全部の授業が印象的でした。
Q5. 受験勉強や学習計画について教えてください
元々一会塾に入塾したタイミングでは早稲田大学の政治経済学部を第一志望にしていて、入塾面談ではどうせ数学使うなら国公立受けたら〜と軽く言われただけなのでそこまで考えてはいなかったのですが、高2冬にちゃんと一橋目指したら、みたいなことを言われてそこから本格的に受験勉強を始めました。なので本気でやったのは一年ちょっとです。計画立てるのが大嫌いなので学習計画について言えることはないですが、高校で仲の良かった友達が毎日7時半くらいに学校に来て勉強していたので、とりあえずそれを真似してました。放課後は自習室に行って9時まで勉強って感じです。逆に家ではほぼ勉強してないです。科目ごとの基礎が整ってからは朝に英語長文一題と数学の予習、放課後自習室に行って予習のつづきと世界史をやっていました。机に向かってやっていた勉強量の配分としては英国数歴2:1:3:4くらいな気がします。英語は得意だったので毎日長文を1題やって文法や単語は通学中か休憩の時にやってました。国語(特に古漢)は一橋や慶應ではあまり出ないので共通テスト対策くらいに留めていました。数学も社会学部志望であること、併願校も歴史受験がほとんどであることから塾の教材の計算用の問題集1冊以外は使用していませんでしたが、その教材が中々重いのと単純に苦手だったのとで結果多めに時間を割いていた気がします。高校は文理が別れた後は数学を授業でほぼ扱わないので頼みの綱は一会の授業のみでした。やっぱり一番時間をかけていたのが世界史で、私立も国公立も両方受けるとなると全体の流れを掴みつつ細かい知識まで入れる必要があり大変でした。学校が私立受験を勧めていたため学校のプリントにはかなり細かい用語まで記載されていたので、それを使い定期テストでアウトプット、問題集は国公立向けのものを解いていました。倫政と理科基礎は共通テスト模試の1週間前から1日1時間やるという形をとっていました。恥ずかしながら一橋社会学部の共通テストでの理科基礎の配点がすごく高いことを高3の冬休みに入ってから気付いたので笑、冬休みは結構焦ってやってました。
私の高校では受験期になると結構徹夜自慢が流行ってたんですけど、個人的に寝ないのは絶対NGです。夜更かしして昼間眠かった日は普通に2時間とか昼寝してました。眠いまま勉強しても頭に入るわけないので十分な睡眠をとってください。
Q6. 一会塾の学習環境について教えてください
大学生の方に質問しやすい環境は整っていたと思います。
私は自習室を愛用していたのですが、コロナ禍ということで窓が常時開放されていました。つまり、夏は暑くて冬は寒かったということです。仕方ないことだとは思いつつも、冬休みは朝早く行ってストーブの近くの席を陣取っていました笑
赤本に関しては自分が受ける大学の分は困らなかったです。みんなが受けるような大学は少なくとも直近5年分くらいはあるんじゃないかなと思います。私は赤本を問題集代わりに解いていたということもあり、いろんな大学の赤本をお借りしていました。
高3生や既卒生は自分用のロッカーがあって置き勉できるのは結構ありがたかったなと思います。
また一階にあるご飯を食べるスペースも良いとは思いますが、私はなんだか恥ずかしくて使えなかったです笑
Q7. 受験当日のことは覚えていますか
あまり覚えていないのですが、大学まで遠くて大変でした。在校生の方が配ってくれたカイロに「君ならできる!!」と書かれていた字がめちゃくちゃ汚いなーと思っていたことも何故か覚えています。
私は社会学部志望でしたので、当然英語と世界史に賭けていたわけですが、この年は世界史が見たことない傾向の問題で焦りました。一橋の世界史は20年ほど遡っていてどこの時代が出るかもだいたいわかっていたのに、その年は過去問で一度も出てない地図問題、しかも同じく一度も出てないアフリカ地域の問題が出題され、うろ覚えながら必死に400字論述を完成させた記憶があります。アフリカは完全に穴だったので本当にやばいと思いましたが、みんなできてないだろうなーと思ったらなんだか気が楽になりました笑
また数学もかなり自分にとって相性の悪い問題が多く大変でした。恥ずかしい話、私は格子点の問題が大の苦手で、格子点が出たら捨てようと決めていたのですが、本当に格子点の問題が出てしまったんです。もちろんその大問は白紙で出して、他の大問も完答できなかったので社会学部じゃなかったら確実に落ちていたと、今になって思います。
4科目をどの順番で受けたのかは覚えていないですが、英国がなんとかなったとは言え数学と世界史で惨敗してしまったため、ほぼほぼ落ちただろうなと思って弱気になっていました。とはいえ、2日目の帰りはやっと受験勉強から解放されて嬉しかったです。なぜか大学最寄りの国立から一駅先の立川まで歩いたことも覚えています。
Q8. 大学・学部志望動機について教えてください
きっかけは何度も言っていますが一会塾からの勧めです。あとは絶対に東京の大学が良くて、なんとなく名前の響きがかっこよくて校章が好みだったからくらいです。学部は一番数学の傾斜配点が低い社会学部を選びました。なので大した理由はないです。中学受験+中高一貫私立で親にめちゃくちゃお金をかけさせてしまったことの罪悪感から、できれば大学は国公立に行きたいという思いも少しだけありました。
Q9. 進学先の過去問の特徴や対策と本番での感触について教えてください
本番の感触はQ7で書きましたので割愛します。一橋の問題はとにかく難しいの一言に尽きるかと思います。
国語は簡単というか採点基準がよくわからないのであんまり差がつかなそうだという印象を受けます。大問3の200字要約を高校の先生によく添削してもらっていました。
英語は文章自体はそんなに難しいものでもないので、早く読めれば問題はないかと思います。和訳や下線部の説明なども、普通に問題集を解いていれば難しいものでもない気がします。
リスニングは2024年度からなくなっているそうですが、私が解いたことのある年も目立って難しい年はなく、共通テストの後ろの方レベルだと思います。一番難しいのが英作文で、毎年出題テーマは多岐に渡ります。具体的には、ことわざの説明、特定の相手に手紙を書く、写真の説明、ニュースの文章を書く、自分の意見を述べる、、、などです。本当に変な問題を出す年もあるので、過去問を満遍なく解いておくと良いかと思います。大体3つくらいテーマがあって、その中の一つを選んで英作文を書くのですが、過去問を解いている時点では勿体無いので3つ全部書いてみたほうがいいと思います。
数学に関して私が言えることはあまりないのですが、大問が5問あって全部論述形式になっています。例年、大問1は整数問題と決まっているので、整数が得意な人には向いているかも。とはいえ、相当レベルが高いと言われていますので、社会学部を目指す分には完答できなくても落ち込む必要はないと思います。自分の解答を持っていって、先生にどこまで取れていたらいいかを教えてもらったりしてもいいと思います。
世界史は400字論述×3題です。並の学習量じゃ手も足も出ないと思います。毎年中世ヨーロッパの問題が一題は出るとされていますので、そこは完璧にしつつ他の時代・地域も満遍なく網羅する必要があります。大学受験では教科書に書いていないことは問題にしてはいけないというルールがあります(あるらしい?)が、一橋の世界史は、山川など普通の教科書には載っていなくて、誰が読んでるの?みたいな教科書に小さく書いてあるようなことを問題にするそうです。ですので、私はよく使われている青色の山川の教科書のほかに、山川の新世界史Bを読んでいました。一橋対策として使っていたのは先述の山川教科書2冊、山川の書き込み教科書、各国別世界史ノート、資料集です。これだけで十分だと思います。その代わり、嫌になるくらい全部繰り返し読んで解いていました。教科書で大きな流れ、横の流れを掴んで、各国別世界史ノートで縦の流れを理解する。資料集なんか読んだってなーと思いがちかもしれないですが、私立受験対策にも有用だし、地図問題、文化史が出ないという保証もないので一通り眺めておくべきです。
共通テストに関しては8割目標で理科基礎頑張れば大丈夫だと思います。
Q10. 今、受験勉強を振り返っての感想はいかがですか
あんな1日に何時間も自習室に篭ってコンビニで買ったご飯ばかり食べて勉強していたことは、今振り返れば気が狂っているとしか思えないですが、良い思い出です。でももう2度とやりたくないです。
それと勉強法は人それぞれなのであまり人と比べるのは意味がないと思います。自分の好きなように勉強してください。