講師自己紹介:比留間 俊行(担当:数学)

Q1.講師をはじめたきっかけを教えてください

高校時代、定期試験の日は、朝7時に登校していました。友達との約束で、定期試験に関する質問を受け付けるためです。私がそうやってスタンバイしている噂が広がり、他のクラスの友達まで質問に来るようになり、分かりやすいと言ってもらい、自分は教えることに向いているのかも知れないと思うようになりました。卒業する時に、恩師に挨拶に行った際、「必ず恩返しします」と伝えると、『自分がしてもらって良かったことを、他の誰かにしてあげなさい』と言われました。私は「先生に数学では勝てないかも知れませんが、何事も先生より上手に教えられる人になって見せます」と答え、大学1年生から教育の世界に入り、今に至ります。

Q2.どんな授業を心がけていますか

目に見えるものと見えないもの、双方に気を配るように心がけています。前者は、生徒の表情や反応・テスト結果や偏差値などの数字データ・実際の答案・課題の実施状況・まとめノートの精度などを指し、これらは当然チェックします。後者は、予想した成果を下回った場合に「どこをミスしたのか」よりも『なぜそうなったかという背景や原因』、指示が守られてない場合に「なぜやらないのか」よりも『やる意義を理解できていない要因』、言い訳が先に出るならば「なぜ認めないのか」よりも『そう言わざるを得ない原因があるか』などの『真因』を指します。

アメリカ航空宇宙局NASAが有人月面客陸を実現させた時、このようなエピソードがあったそうです。ほぼ全ての職員が不可能だと感じたこのミッションに取り掛かる際、今までのプロジェクト管理方法では無理だと考えた彼らは、プロジェクト管理の方法そのものの開発から始めました。その結果出来た管理方法とは、ミッションが失敗した時、その原因の1位は何か?と考え、その失敗原因ランキングを作り、上から解決していく。その先には成功しか残っていないという考え方です。私も授業において、受験で不本意な結果になるとしたら、その要因の1~10位は何かと考え、それを根気よく潰していきます。そのために、上述の目に見えるものと見えないもの双方を注意深く観察・分析する必要があると感じています。講師という仕事は、準備と確認でほぼ決まり、授業そのものは副産物のような感覚です。最良の授業を行うために、質の高い準備と確認を心掛けています。

Q3.授業を進めていく中で大切にしていることを教えてください

講師の仕事は準備と確認と授業だと考えております。授業中においても確認を大切にしています。すでに扱ったことを、少し時間が経過してから触れてみる、似ている考え方が出てきた際に他分野の項目でも話題にあげるなどをして、定着を確認します。それを可能にするのが、良問例題の選定能力です。塾講師の技量を決める要素のうちの一つが、この例題選定能力であり、入試本番までの時間や授業時間そのものが有限であるため、どの例題を用いて何を伝えるか、同様の問題を何題用いてどのようにステップアップさせるかという視点を持って準備することが肝要だいと考えております。毎年入試が行われ、沢山の問題が生み出されます。その中の良問を見つけることは、毎年の恒例行事となっており、授業を行う私自身が成長しなければ、生徒さんの成長に繋がる授業は出来ません。自分自身をアップデートしながら、今までの経験と織り交ぜて、質の高い授業をご提供できるように努めます。

Q4.授業をしていて楽しいと感じる瞬間を教えてください

生徒さんが授業終了のチャイムに驚いている時です。授業が早く感じるということは、それだけ没頭している証拠です。今まで知らなかったことを新しく知ることが出来た時、今まで苦労していた計算処理の効率的な方法に出会った時、以前気付かなかった視点に自力で気付けた時などに、時間を忘れて没頭し、自信を深めます。そのような瞬間を共有できるのが授業における楽しさだと考えます。

授業において扱った問題を、生徒が全て知っていた(正解した)時、申し訳ない気持ちになります。反対に、1問も出来なかったとしても、新たな経験を積めたので、有意義な授業だったのではと感じます。成長を確認することと経験を積むことの両輪で、時間を忘れて取り組む授業をご提供したいです。

Q5.受験勉強をしていく上で一番大切なことはなんだと思いますか

それを決めないことです。数学においても同じことが言えます。「数学が出来るようになるために一番大切なことは何ですか?」と聞かれることもありますが、答えは『それを決めないこと』です。何か一つに決めると、思考が偏り、柔軟性が失われます。思考力・計算力・論理構成力・時間管理・修正力・視点の転換、どれも大切です。どんな問題に出会うか分からない入試問題において失敗するのは、思い込みや先入観で視野が狭くなり、手が止まってしまう時です。受験全体にも同じことが言えます。科目のバランス・勉強法の確立・時間管理・暗記力や思考力の向上、その土台となる体調管理・メンタル管理、どれも大事です。これらを客観的・網羅的・複合的にチェックして、日々の具体的な行動に落とし込むことが肝要です。

これらのことを受験生が一人でこなすのは難しいので、塾や先生に「助けて!」と頼ることも大切なのかも知れません。

Q6.一会塾の良いところはどんなところですか

面倒見の良さだと思っております。予備校・学習塾は千差万別、授業の実施形式やカリキュラムは多様化の一途を辿っています。そのような違いは、一言で言えば「生徒への想い」の違いです。合格してもらうにはどうすれば良いか、個々のニーズに応えるにはどうすれば良いか、モチベーションを保つにはどうすれば良いか、これらを真剣に考えている塾のみ『面倒見が良い』と言えると思います。詳細なカリキュラムと学習環境が整っているため、年間を通して学習の『幹』がしっかりしており、その定着をチェックすることで「わかる」から「できる」を確実に積み上げていけます。また、個別指導の授業と併用することで、分野別・傾向別・大学別に異なる細かい対策が可能になり、受験における精密な学習が実施できます。サービスを多様化すればするほど管理も複雑になりますが、そこまでするのはやはり生徒への想いの深さからくるものだと感じております。

Q7.受講される方へのメッセージをお願いします

授業の目的は、まず理解ることです。理解するための授業を聞く、このことを徹底して欲しいです。板書をするのは理解してからであり、これが可能になるように工夫していきましょう。理解したことを定着させるために、演習があります。演習とは単に問題を解くことだけではなく、授業のノートを複写することも含まれます。剣豪・宮本武蔵の言葉に「千日の修行を鍛とし、万日の修行を錬とす」というものがあります。『鍛錬』の語源とされますが、中学数学を始めてから高1ならば3年が経過し、千日は過ぎています。高校数学から起算すると、現役生は千日で入試を迎えますが、まだ「鍛」の領域です。入試問題は大学側が練って練って作るもの、「練」の領域までどれだけ近付けるかを試されています。この挑戦をサポートするために私がいます。今までの経験から得た技術は惜しみなくお渡しします。それを受け取って、私を超えていってもらいたいです。生徒の義務は、先生を超えることです。そうでないと人類は退化していくことになります。私の講師としての目標は、私を必要としない生徒を一人でも多く育てることです。それが実現するまで全力でサポートします。

Q8.受講を検討されている方へのメッセージをお願いします

医学部受験において、数学が伸び悩む原因は、覚えることと考えることの線引きです。どこまでは暗記すべきことで、どこからはその場で考えることなのか、その境界を自分で判断するのが難しいのです。私の教え子が医学部進学後に、医学部の教授に質問してくれました。「大学では主に暗記力が重要ですが、なぜ入試であのような数学の難問を出題するのか?」 その答えは、『数学の才能は求めていない。数学を通して医者としての適性検査をしている』というものでした。つまり、入学後の学習は医師国家試験に向けてのものであり、その適性を試していうことです。これを聞いて暗記数学で成功した経験の裏付けが出来ました。授業において聞いてほしいポイントはまさにここにあります。他学部志望の生徒が触れない内容まで板書しますが、それが受験で活きたという声を頂いてきました。この一点だけでもご期待頂きたいと思っております

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