合格体験記(既卒) 医学部編 国際医療福祉大学 Y.Hさん

国際医療福祉大学 医学部医学科(鎌倉学園高校卒)

小中学生の頃、祖父母のお見舞いで病院に行く機会が多かったことがきっかけで、医学部を目指すように。だけど、本当に医学部を目指していますと言える実力が伴ったのは、2浪目で一会塾に通い出してから。その前は、医学部受験生って言っちゃいけないぐらいのレベルでした。(笑) 医学部に入ったことは大きな自信になり、今では試験で学年1位をとるぐらいまで成長しました。

インタビュアー:山口(英語科スタッフ)

Hくんの合格の瞬間は今でも鮮明に覚えています。本当にうれしかった。人一倍の努力家でしたし、人のせいにしない男っぷりのいい、まじめな生徒さんでした。大学に入ってますまず頑張っている姿を見て頼もしいかぎりです。

(山口) Hさんは、高校はどこでしたっけ。

(Hさん) 鎌倉学園です。

(山口) 鎌倉学園でしたね。中学から?

(Hさん) 外部進学です。中学は公立中学に行って、高校で入学という。

(山口) じゃあ、高校受験の塾に通っていたの。

(Hさん) 通っていました。中萬学院ってご存じですか。

(山口) うん。中萬学院。

(Hさん) こには小学校45年から通いだして、そのまま中学も通ってという感じですね。

(山口) 医学部を目指そうと思ったのは、いつぐらいか覚えていますか。

(Hさん) 医学部は、このタイミングという出来事はあんまり覚えていないんですけど、でも小学生ぐらいからですかね。祖父母がその頃亡くなったんですが、もともと病気がちで、多いときは毎週ぐらい病院に行ったりして、僕もお見舞いで病院に行く機会が多かったのがきっかけです。

(山口) 小学校の時に、そういう経験を。

(Hさん) 小中。

(山口) 小中の頃病院に結構行っていた時に、医者っていいかなって思った。

(Hさん) そうですね。あとは母親が看護師だったということもありますし、今の同じようなことを、たぶん受験でも言ったのかも。

(山口) そうだね。お母さんの影響も大きいと。高校3年間を振り返ると、どんな生活をしていましたか。

(Hさん) 高校3年間。到底医学部に受かる実力は無かったな、という感じですね。1浪目を含めても、やっぱり無理だったなという。本当に医学部を目指していますって言えるようになったのは、一会塾の武蔵小杉に行った2年目から。高校3年間と1浪目(大手予備校)は、全くもって医学部受験生って言っちゃいけないぐらいのレベルでした。(笑)

(山口) 言っちゃいけないぐらい、学力は伴っていなかったと。

(Hさん) 全くでした。

(山口) じゃあ、高校2年生、3年生の時って、そんなに危機感はなかったの。

(Hさん) 今、ようやく3年生になって、ちょっとずつ振り返り始めると、やっぱりすごい甘かったなって分かったし、自分で情報収集も率先してやっていなかったですし、塾も中萬の系列の塾にそのまま行こうかみたいな感じで、特に考えずに。

(山口) 高3の時に行っていた塾では映像授業を。

(Hさん) はい、映像を。

(山口) まじめにやっていたの。

(Hさん) やっていなかったですね。映像授業は本当に真面目にやる人じゃないと、なかなか受からない。

(山口) まあ、不真面目にやるって普通は変だけど、ただ見てこなすだけみたいだったということ。

(Hさん) そうですね。自制心というか、自律するのがなかなか難しいと思います。

(山口) 1浪目ではまた別の塾に。

(Hさん) はい。横浜に通っていました。

(山口) 通いやすさという面もあったけど、やっぱり大手だから安心みたいなところはあったの。みんな行っていたの?

(Hさん) そうですね。

(山口) 医学部コースにはいたんだっけ。

(Hさん) はい。クラス分けのための試験を受けて、一応上から2番目のクラスに入ることはできたんですけど、今思い返せばそんなに背伸びをしなくても、自分の実力に見合ったところに入った方がよかったのかなと思います。

(山口) じゃあ、そこでの1年間で、受験の基礎は一応仕込んでいった感じ。

(Hさん) でもやっぱり授業を切っていた時もありましたし、唯一良かったのが英語ですね。英語だけ本当に頑張って、ちょっとはマシに。

(山口) やっぱりネックは数学と理科だったんですよね、きっと。

(Hさん) そうですね。入塾した時はそうですね。やっぱりこちらに来て生物をすごく鍛えていただいたなというか。生物の先生はやっぱり出てよかったです。偏差値は70を切らなかったですね。生物の先生の授業を受けていたので。

(山口) 高度なことをやったんだよね。最後の1年って仲野先生だったね。

(数学科:仲野先生)

(Hさん) はい。

(山口) 数学の力は、やっぱり伸びたと思いますか。

(Hさん) センター試験って開示があるじゃないですか。この前たまたま家に帰った時に、開示の紙が転がっていて、数学を見たら、その時もやっと9割行っていたんですけど、一応ⅠAとⅡB180点は取れていたので、基礎は出来上がっていたのかなと。

(山口) 最後の1年で合格ラインまで入れるぐらい上がったと思うんだけど、何が変化としてあったと思いますか。

(Hさん) 正直僕は模試だけ見たらかすっていたと思っていて、正直もう、9月頃からメンタル的に大分やられていたので、とにかく早く終わってほしい気持ちが先行していて。その中で、何とか合格したという感じだったので、自分が何をやったから受かったのかと言われたら難しいですけど、でも続けたのは良かったかなって。その、3浪してでも。

(山口) メンタルがやられていたというのは、追い込まれていく感じ、しんどい感じ?

(Hさん) しんどいです。

(山口) 親御さんのプレッシャーもあるし、積み重ねた月日もあるしね。

(Hさん) 月日もありますし。

(山口) でも1皮、2皮剥けたはずで、例えば数学とか化学は仕上がっていて、生物で最後追い込んだというのが大きいのかなって思ったけどね。

(Hさん) 大学に入ってからは、すごい変わったつもりです。試験も学年1位を取れるぐらい成長をして。医学部に入ったことがすごい自信になったと思います。

(山口) そうだよね。全然変わったと。

(Hさん) 補欠の電話をもらった時に、今でも覚えているんですけど、すごく嬉しかったんですけど、急に責任みたいなものが。本当に行くんだみたいな感じ。4年間行きたいと思っていたけど、最後の最後で届かなかったとこから来て。山口先生に電話をした時の事も覚えていますよ。先生、確か泣いて下さって。

(山口) そうだね。やっとつかみ取った合格だったしね。また国際医療福祉っていいよね。

(Hさん) どうなんですかね。僕は周りの医学部のことはあんまり分からないので、何て言えばいいか。

(山口) 新しいところで、全くまっさらで始められるということもいいよね、ゼロスタート。そこは大きな強みだし、新しいことをやっていかなきゃいけないという意識が芽生えて、医学部の世界って長いものに巻かれるじゃないけど、よりすがるもの、大樹みたいなのがあるところが多いと思うんだけど、やっぱり自分で作っていかなきゃいけないとか、多分自立心とかそういうのが、やっぱりいいんじゃないかな。

(Hさん) 1期生というのは、恵まれているかもしれないですね。

(山口) 一生懸命大学もやってくれているみたいでだしね。

これからも頑張ってください。今日はありがとうございました。

(Hさん) はい、ありがとうございました。

(医歯薬進学で取材を受けた14人の先輩たち)

Hさん 国際医療福祉大 医学部についてのレポート

<国際医療福祉大学の紹介>

6年間の流れ

1年

入学してすぐに基礎的な解剖学(骨学)を学ぶ。基礎的と言っても割と膨大な量の解剖学用語を覚えさせられるので、結構大変。しかし、早い段階から医学に触れられるのは良い刺激になったと感じている。

また、英語の授業も始まる。私が1年生だったころは1日に3~4コマほど英語の授業あったため非常に英語に触れる機会は多かった。入学式の翌日に行われたTOEFLITPの結果をもとに140人が4クラスに振り分けられてて授業が行われる。この授業で扱う題材は、医学よりも政治や文化などに焦点を当てていた。必修の英語の授業以外にも7限目に英語コミュニケーションという自由科目の授業があり、英語でゲームを行うなどのレクリエーション的な授業も展開されていた。本当に英語の授業が多いため、本当に医学部に入学したのかと時々思うほどであった。

2学期になると基礎医学(生理学、生化学、免疫学などの臨床医学を学ぶためのベースとなる学問)の授業が始まる。また、2学期から授業がすべて英語で行われるようになるので、日本語で学ぶのでさえ困難な医学を英語で勉強することになり、一気に負担が大きくなる。

基礎医学も終わり、3学期になるといよいよ臨床科目(器官別統合講義)がスタートする。器官別統合講義とは、ヒトの体の発生、生理、解剖、およびそこで生じる疾患の病態生理などの基礎医学の各論的な知識と、代表的な疾患の疫学、診断、検査、治療などの臨床医学の知識について、体の器官別(循環器系、呼吸器系、消化器系、内分泌代謝系、腎泌尿器系、婦人科系、運動器・皮膚・膠原病、脳神経・精神系、感覚器系、血液系)に英語で統合的に理解する専門教育科目である。授業のコマ数も基礎医学と比べるとかなり増え、試験も難しくなってくる。だが、個人的には臨床の授業は基礎医学よりも楽しいので勉強自体はそこまで苦ではなかった。

2年

一年から続いている英語の授業が「医学英語」という授業に変わり、その名の通り医学を英語で学ぶ。1学期から始まりから2学期の終わりまでずっと続く授業であり、非常にスパンの長い授業である。USMLE(米国の医師国家試験)を意識した授業が展開され、最終試験では、筆記試験以外にも英語による問診、カルテ作成、ケースプレゼンテーションなどの技能が評価される。医学英語以外の授業としては、1年生の3学期から始まった器官別統合講義が引き続き行われる。私が1年生だったころは、1限は医学英語で2~6限は器官別統合講義という時間割であったので、単調な日々になってしまいがちであった。

2年生の目玉と言えば、何といっても3学期に行われる解剖実習である。8人ほどで構成されるグループに一人のご献体が割り当てられ、約3か月間そのご献体と向き合って人体の複雑な構造について学んでいく。基本立ちっぱなしであるため体力的にもきつく、また人体にメスを入れるという精神的にもきつい作業であるため、個人的に本当に大変な3カ月弱であった。しかし、この時期で得られた経験は何事にも代えられない、とても貴重なものであったと感じている。

3年

2年生までは基本的に英語で授業が行われていたが、3年生からは打って変わって日本語で授業が展開されるようになる。1学期は主に社会医学(公衆衛生、疫学、医療管理学、法医学など)と、これまでの臨床科目の復習が行われる。日本語で行われるため、これまでよりは勉強の負担は小さくなったように思う。

2学期は3年生の目玉であるOSCECBTが行われる。OSCECBTは臨床実習に進むために全国の医学部で必須の試験であり、これに通らないと4年生に進級することが出来ない。OSCEとは客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination)の略であり、基本的な診察の技能が試される実技試験である。国際医療福祉大学のアピールポイントでもある大規模で最新鋭の設備を兼ね備えたシュミレーションセンターを利用して、1カ月間、みっちりと合格に向けて実技の練習を行う。CBTとはComputer Based Testingの略であり、臨床実習向けて必要だとされる医学知識が試される、コンピュータを用いた試験である。この二つの試験を無事クリアすると、4年生の臨床実習に進むことが出来る。

4年

病院実習

5年

病院実習

6年

海外臨床体験と国家試験対策

これが国際医療福祉大学 医学部の大まかな流れだ。

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