医大生にしてプロボクサーの山本さん 高校時代から浪人中もやめずに続けていたボクシングでついにデビュー戦が決まりました。ご本人へのインタビューを行いました。 (インタビューアー 一会塾 代表)

Q1 山本さんはたしか、高校2年の終わりごろ一会塾に入塾していただいて見事、難関の昭和医科大学 医学部に合格されました(当時は「昭和大学」)。しかし、昔から夢はプロボクサーだったらしいですよね、それは本当ですか?
A:そうなんです。高校時代はプロボクサーになることが夢で、ボクシングに熱中していました。高2の冬で優勝できなかったことが契機となって医学部を目指すことになりました。やはりプロボクサーでの成功はほんの1握りでリスクもあります。他に核となる職業をしっかり持っていないといけないという思いもだんだん強くなりました。小さいころ見た救急救命のドキュメンタリーも深く心に刻まれていたこともあり、どうせやるならあのテレビで見たような「かっこいい」医師になりたいと思いました。
Q2: そうだったんですね。山本さんの塾生時代、誤解を恐れずに言うと、「ちょっと変わった人」「こだわりが強い」「ときどきびっくりするようなことをいう人」と映っていた時期がありましたよ(笑)。ボクシングで培ったストイックな部分が、強気な面と普通の人とは違ったハングリー精神につながっていると思いましたが・・・・
A:当時は自覚がありませんでしたが、よく我の強い生徒だといわれていましたね。1ミリでも納得できないことや別の解法を思いつくと合格に必要のないことでも質問しに行って先生を困らせていました。 一会塾の講師陣は僕の変な質問も大学範囲の知識を用いたりしながら、ありとあらゆる手で解決してくれました。なかなか他の塾ではまねできないことだと思います。
Q3: ちょっと縁起でもないことを聞きますが、最近、若い選手が立て続けに試合の直後に急性硬膜下血腫(きゅうせいこうまくかけっしゅ)を起こして病院に運ばれるという事故が起きています。自分はそれが心配でしょうがないのですが、ご家族の反対はありませんでしたか?
A:はい、家族全員が反対しています。僕自身も理性的に考えて、やめるべきだと思っていますし、長くやるつもりはありません。しかしボクシング以上に自分が自分の人生を自分の足で歩んでいるということを実感できるスポーツはありません。短い間ですが、この世界で生きてみたいと思いました。
Q4: なるほど。あとボクシングと言えば減量しながらのトレーニング、それはまるで食料が枯渇した戦場での実戦のような過酷な状況だと理解しています。(とても難しいかと思いますが)絶対に無理をしないで、ベストなコンディションで試合に臨んで欲しいと思います。
A:ありがとうございます。医学部にいるので急激な水抜き減量の体への影響は理解しています。僕は無理なく減量できそうなのでご安心ください。あとは怪我無く実戦練習を重ねてベストコンディションでリングに上がります。全力で戦ってくるので、一会塾の皆さんにも見守っていただきたいです。
Q5:現在、一会塾では後期に入って、いよいよ受験が近づいてきています。今、まさに追い込まれた受験生たちが最後の戦いに臨んでいます。そんな中でみんな山本先輩の活躍を見て100万倍の勇気を手にして受験会場へ行ってくれると確信しています。一会塾生みんな、スタッフや講師の先生も全員で応援していますので、くれぐれもケガのないようにがんばってください。
A:ありがとうございます。自分も一会塾の先生方やスタッフさんに恩返しするつもりで戦わせていただく予定です。今日は、久しぶりに塾に来てがんばっている後輩を見て「逆に」勇気をもらいました。今日はありがとうございました。
山本恭平さんと一会塾 代表

