Q1.講師をはじめたきっかけを教えてください
大学生の時に軽い気持ちで始めた塾のアルバイト講師で、受験指導にハマりました。いま思えばヘタクソな授業だったのですが、若さと情熱で押し切っていたと思います。大学卒業後大手中学受験塾に入社し、御三家クラスの授業や国語科のマネージャーを担当しました。小学生指導だけでは物足りなくなって、社会人教育や大学受験指導へ進出しました。そのおかげで、下は小学1年生から上は70代の学び直し大学受験生まで、北は北海道から南は南米ペルーまで、幅広い指導経験があります。講師を始めたおかげで刺激的な経験ができました。
Q2.どんな授業を心がけていますか
何をどのように教えるかはもちろん大切ですが、それ以上に受験生が本気で受験勉強や志望理由書作成に取り組むようハートに火をつけることが大切だと思っています。情熱的な炎を燃やす受験生もいれば、静かに青く揺らめく炎の人もいます。いずれにしても受験生ががんばって勉強するぞ!という気持ちを持ち続けられるように指導することを大切にしています。本気で勉強しようという気持ちを持っているからこそ、本物の読解力・思考力・問題解決力が身につきますし、どんな問題にも対応できるようになるのです。
Q3.授業を進めていく中で大切にしていることを教えてください
思考や解答のプロセスを見える化することです。勉強のときには誰しも「もっとよく考えなさい!」と言われてきています。しかし「よく考える」とはいったいどうすることなのでしょうか。考え方がわかっていればすでにそうしているはずです。考え方がわからないから困っているのに「よく考えろ」と言われるのって理不尽ですよね。だから授業では「考える」とはどういうことか、どのような筋道で考えればよいのかをわかりやすく説明することを心がけています。現代文では正解に至るプロセスを、小論文では合格答案に至る思考プロセスを、志望理由書では受験生の持っているエピソードを引き出しどのようなストーリーでプレゼンテーションするのかアドバイスすること。このあたりを大切にしています。
Q4.授業をしていて楽しいと感じる瞬間を教えてください
生徒が「わかった!」となる瞬間の表情がとても好きです。しかしそれ以上に、その「わかった!」が別の問題に取り組むときに活かされていたことが伝わってきたときが楽しいですね。目の前の課題をクリアしただけでは本当に力がついたとは言えません。別の課題にチャレンジしたときにその学びが活かされてはじめて本当に力がついたと言えます。その変化・成長を目の前で見るのが、指導していて最も楽しい瞬間です。
Q5.受験勉強をしていく上で一番大切なことはなんだと思いますか?
やるべきことを見定め、きちんと取り組むことです。ほとんどの受験生が自分のやるべき勉強からずれたことをしています。レベルの合わない参考書を使ったり、マル付けをするだけで満足してしまったり、授業を受けっぱなしで復習しなかったり……。また、やるべき勉強がわかっていても、継続的に取り組まなければ力はつきません。1週間必死で勉強しても、1週間サボればゼロに戻ってしまいます。勉強することが当たり前になる。当たり前のことに当たり前に取り組む。受験勉強でいちばん大切なのはこのことだと思います。
Q6.一会塾の良いところはどんなところですか
小論文や志望理由書作成は一人の先生が最初から最後まで責任をもって指導することが重要です。先生によって方針も異なりますし、生徒の状況もさまざまですから一貫した指導が欠かせません。「たくさんの人に見てもらう方がいい」と言っていろんな先生がかかわった結果、迷走してしまう受験生を他の予備校で多く見てきました。それに対して、一会塾は一人の先生が一人の生徒に徹底的に指導するスタイルですので、とても安心して指導できます。生徒の力がつくスピードも速いように感じます。
Q7.受講される方へのメッセージをお願いします
小論文の書き方、志望理由の書き方も大切ですが、それ以上に社会に目を向けること、社会と自分とのかかわりを考えることが重要です。指導の中では本を読め、ニュースを見ろ、気になるテーマについて調べてこいと指示を出します。社会に目を向け、現状を知り分析することではじめて、人は本当の意味での自分の文章を書き始めるのです。妥協なく取り組んでほしいと思っています。あなたが熱心に取り組めば取り組むほど、私から引き出せる知識やスキルも多くなるはずです。
Q8.受講を検討されている方へのメッセージをお願いします
小論文も志望理由書も、社会に目を向けて、自分と社会のかかわりについて考えるという点では同じです。総合型選抜や学校推薦型選抜で志望理由書や小論文が必要だという受験生は、自分の身近な世界から一歩出て、社会のありさまに目を向けてほしいと思っています。世界の紛争や貧困に目を向けることも大切ですが、ローカルな世界にも目を向けましょう。地域の公共施設は誰がどのように使っていて、どんな問題があるのでしょうか。卒業した小学校は自分のころより学びやすい空間になっているでしょうか。ペットボトルのリサイクルって結局どうやってるの?……こんなところにも小論文・志望理由書のタネが落ちています。