【合格体験記2022】東北大学 農学部(AOⅢ期 合格)大隈はな さん 横浜翠嵐高等学校~国立推薦入試の壁を乗り越えた秘訣は、のびのびと育った環境にありました。勉強を楽しく自分のものに変えていく「はな」さん流の合格の軌跡をインタビューしました~

大隈はな さん

東北大学 農学部 (AOⅢ期 合格)

神奈川県立 横浜翠嵐高等学校

 

 

~国立推薦入試の壁を乗り越えた秘訣は、のびのびと育った環境にありました。勉強を楽しく自分のものに変えていく「はな」さん流の合格の軌跡をインタビューしました~

 

 

 

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日本大学 理工学部 海洋建築工学科

青山学院大学 国際政治経済学部 国際経済学科(共通テスト利用)

 

入試データ

東北大学 AOⅢ期入試

出願期間:1/201/24 ※ネット出願は1/13から

試験日 一次試験:共通テスト(合格発表は2/8

二次試験:2/12 共通テスト900点、面接200点、書類50点(合格発表は2/14

 

 

―東北大学農学部合格、おめでとうございます!

 

ありがとうございます!

 

 

―入塾いただいたのは、いつ頃でしたか?

 

高3の4月ですね。春期講習が終わって、通常授業が1コマ進んだあたりで入塾しました。

 

 

―入塾のきっかけは? 

 

ひとつ下の妹が医学部を目指していて、一会塾に来たことがあったんです。そのときに、両親が一会塾のアットホームな雰囲気を気に入って、私に勧めてくれました。そして実際に体験に来て、入塾を決めました。

 

 

 

―ありがとうございます。入塾前は、別の塾に通われていましたか?

 

はい、高2の1月から映像授業を受けていました。高校で体育祭の係とか、部長、委員長などを兼務していて忙しかったので、映像授業なら時間の融通が利くかと思ったんですけど、私には合わなかったです。目が疲れちゃうので映像を見続けるのが辛かったし、相当意志が強くないと、やっぱり徐々にやらなくなってしまって・・・

 

 

―時間の管理ってなかなか大変だったと思います。一会塾に通い始めて、より忙しくなってしまったのではありませんか?

 

確かに、一会塾に行くために部活を早めに切り上げたりしていたけれど、それをしても、一会塾に通いたい、通ってよかったと感じていたので大丈夫でした。

 

 

―ありがとうございます。授業は何を受講されていましたか?

 

・川原先生の受験化学

・真木先生の受験物理

・宮下先生の志望理由書指導

を受けていました。

 

 

―授業の印象についてお伺いしたいのですが、まずは川原先生の化学はどんな授業でしたか?

 

川原先生の授業を受けた瞬間から、化学ばかり勉強するようになったくらい、楽しかったです!学校では教わらないような知識や、小ネタみたいなものもたくさん教えてくれて。問題を見て最初にすべきこと、解き方のフローも教えてくださいました。

 

 

―理系でも化学は苦手な人が多いので、楽しいと思えたのは良かったです。

 

東北大学は有機化学が難しいと言われているんですけど、実際に難しすぎて、最初はほぼ解けませんでした。でも、川原先生の授業を受けて、今まで解けなかった問題が解けるようになってきて。一度その快感を味わうと、モチベーションがどんどん上がりました。

 

化学科 川原講師 ↑写真をクリック 

 

 

 

―化学の勉強資料、持ってきてくださったんですね。

 

これは、化学で一番好きだった、川原先生の有機化学の表です。学校の5分休みとかを使って、この表を自分で書けるまでに覚えました。表の流れが頭に入っていると、難しいといわれている東北大の有機化学の大問が全部解けちゃったりするんです!図解されているのですごく分かりやすくて重宝していました。

 

 

 

 

 

―そんな万能な表なのですね!これは、資料集?

 

はい。化学の資料集は出掛け先にも持って行って、少しでも空き時間があると目を通すようにしていました。

 

 

 

―話を聞くと、楽しんで勉強できていたように感じますね。

 

そうですね、化学は苦手だったけれど、もともと嫌いではなかったんです。川原先生の授業を受けて、苦手意識が払拭されて、より好きになりました。最終的には、得意科目というか、点数の稼げる科目にまでなってくれました。

 

 

 

―素晴らしいですね。努力もたくさんされたのだと思います。

 続いて、物理はいかがでしたか?

 

物理は本当に、最も苦手な科目だったんです。真木先生の授業はハイレベルなので、スピードも速くて、授業についていくのも、復習も、最初は大変でした。でも、真木先生が、問題を解くために必要なワードや、考え方、コツをパターン化して伝授してくれて、真木先生に教わった通りに解いてみると解けるんです!物理の分野でも、電磁気は特に苦手で全然理解できなかったのに、最終的には、電磁気の問題が出たらいいな、と思えるまでに力をつけることができました。

 

物理科 真木講師 ↑写真をクリック

 

 

 

―物理も化学も、開眼したのですね!

 宮下先生の志望理由書対策は、いつ頃受講されましたか?

 

共通テストのあたり、12月と1月で4回ほど受けました。最初に持って行った志望理由書には、自分の思いの丈を書いていたんですけど、どうして東北大学がいいのか、東北大学で何をしたいのかがいまいち伝わらなくて、そこから修正を繰り返して完成させました。

 

何度も宮下先生と書きなおした志望理由書の添削過程・・・だんだんと良くなっていく

 

 

 

 

―努力の結晶ですね!具体的には、どのように修正していったのですか?

 

志望理由書は作文とは違うということを教えて頂いて、まずは東北大学のことを深く知らなければならないと、宮下先生と一緒に大学のホームページを隅々まで見ました。農学部がどんな時間割でどのような授業をしているのかまで細かく。そして、学部長の言葉や、HPの文章の中から、国際的な視野を持っている学生を求めているのでは?などと、アドバイスをいただきました。

 

 

面接・志望理由・小論文  宮下講師 ↑写真をクリック

 

 

集めた資料

 

 

―大学の中身を知ったうえで書くと、より説得力が増しますよね。

 

そうですね。最終的には、自分のやりたいことや、東北大学の農学部を選んだ理由をプレゼンするようなかたちで書きました。

 

 

―なるほどですね。ちなみに、なぜ東北大学に行きたいと思われたのですか?

 

私は小学生のころ、岩手県に住んでいたんです。そのときに、青森、秋田、山形にも足を運んで、東北の雰囲気が本当に好きでした。「若手」とか「苦手」を「岩手」と読み間違えて反応してしまうくらい(笑)自然がたくさんあって、のどかで・・・でも都市としてちゃんと機能していて。景色もきれいで、もう一度あの景色をみるために頑張ろうと思える場所もたくさんありました。それくらい東北が好きなので、東北大学は良いなぁと、高1の頃から考えてはいたんです。

 

 

 

―そうだったんですね!では、自然の中で遊んだ思い出も?

 

ありますよ。小学校の前の川に飛び込んだり、冬はお城のお堀の水が凍るので、その上に乗って遊んだり・・・学校でダメと言われていたんですけど(笑)冬は毎週スキーに行っていたし、石垣のあるお城の坂でそり滑りしたり、自然を堪能しました。

 

 

―東北ならでは、ですね。楽しそうです。

 

その流れで東北大学は考えていたんですけど、友達はみんな東大とかを目指していて。目標は高いほうがいいかなと、高2の始めあたりは、東大も視野に入れていたんです。でも、そのあと色々調べて、高3の夏に実際に東北大学に行って雰囲気を肌で感じ、やっぱり東北大学に行きたいと決意しました。

 

 

―学校の雰囲気が肌に合うというのは、とても大事なことだと思います。

 その中で、農学部を選ばれたのはなぜですか?

 

高2までは、工学部の建築に行きたいと思っていたのですけど、高2の冬にNHKスペシャルで、フードロスや食糧危機についての特集を観て衝撃を受けました。食糧が足りなくて食糧危機が起きているのではなく、食料は有り余っているのに、大量廃棄をすることで食糧危機を引き起こしてしまうということがショックで、高校の仕上げ学習でもそのテーマについて調べ、もっと深く知りたいと思うようになりました。建築にも強い憧れがあったので迷いましたが、食糧というのは人間の生活において欠かせないもので、生活の一部であり、向き合わなければならない問題だと感じ、農学部に決めました。

 

 

―高校生で、そこまで考えられるのは本当にすごいですね。

 大隈さんが合格したAOⅢ期というものについてお伺いしたいのですが、AOⅢ期を受けようと思った経緯を教えてくださいますか?

 

東北大のAOはⅡ期とⅢ期があって、Ⅱ期はがちがちの推薦です。Ⅲ期は共通テストの結果と志望理由書で受験できるので、一般と併願しやすく、チャンスを増やすなら受けたほうがいいと先輩からも聞いていて、Ⅲ期を受験することは決めていました。

 

入試データ

東北大学 AOⅢ期入試

出願期間:1/201/24 ※ネット出願は1/13から

試験日 一次試験:共通テスト(合格発表は2/8

二次試験:2/12 共通テスト900点、面接200点、書類50点(合格発表は2/14

 

 

―定員はどのくらいですか?

 

農学部のⅢ期の定員は22人です。Ⅱ期で23人、一般で105人、全体で150人だったと思います。

 

 

―ちなみにⅠ期はないのしょうか?

 

Ⅰ期はないです。農学部は後期受験もないですね。

 

 

※東北大学の入試要項はこちらをクリック

医学部入試研究所みらい・・・では、主要大学の入試要項一発閲覧サービスを行っております。

 

 

 

 

―Ⅰ期がないの不思議だね。

 

そうですね。東北大のAOⅢ期は取り組みやすいと思います。農学部は小論文ではなく小作文があるんですけど、それ自体が点数化されるのではなく、面接の資料として使うためにあるんです。なので、小論文みたいに文章の構成などをがっつり勉強しなくても、熱意や伝えたいことをきちんと書ければ大丈夫かと思います。

 

入試データ

※東北大学 農学部の面接試験では、実施前に農学に関する話題で小作文が課される。面接では、小作文と出願書類を参考資料として用いる。小作文そのものは、採点の対象にはならない。

 

 

―確か30分で800字でしたね?小論文ほど長くないから、小作文なのかな。

 

だと思います。ただ、30分で800字は時間的にかなりきついと、宮下先生も仰ってました。あまりに時間がないので、文章校正などを考える余裕もないんですよね。実際に本番も、なんとか文末までは書けたけど、時間が足りなくなりそうで焦りました。

 

 

 

 

 

―焦っちゃいますよね。その作文をもとに面接をするのですね?

 

はい、小作文を提出してから面接で、「先ほどの小作文について、いくつか質問します」と言われるので、小作文で書ききれなったことや、もっと伝えたかったことを面接前に頭の中で整理しておくことが戦略かなと思います。

 

 

―貴重なアドバイスです。ありがとうございます。

 

 今回の小作文のテーマは『農学分野として、カーボンニュートラルにどう貢献できるか、考えを述べよ』

 

というものでしたね。

 

はい、カーボンニュートラルというピンポイントなテーマで、予想もしていなかったので、論点をはずして書いてしまったのではないかと、書き終えてから不安になりました。でも、小作文はあくまで面接の材料なので、面接でちゃんと盛り返そうと思い、自分の考えを整理して面接に臨みました。

 

 

 

―カーボンニュートラルについては、ご存知でしたか?

 

一応知っていましたし、カーボンニュートラルの定義は書いてくれていました。

 

 

本番で構成を検討しているメモ書き①

本番で構成を検討しているメモ書き②

 

 

 

―定義は提示されているんですね。小作文に書いた内容、覚えていますか?

 

カーボンニュートラルというのが、CO2や排気ガスを排出してしまったら、別のところ(植林、森林管理による吸収量の増加など)で相殺して、全体でゼロにしましょうというものなので、そこにフードロスを絡めて書きました。農村などで出たフードロスを、家畜の餌や飼料として使い、そこで作られた肥料で、また新たな農作物を作るという循環を作りだせば、運搬の必要もなく、無駄な排出やロスがないという内容です。

 

 

―大変素晴らしいと思いますが、面接では、どんな質問をされましたか?

 

「農村だけでなら成り立つけれど、都市で出たフードロスを使うとなると難しいよね?」と言われてしまいました。そのときはもう、「勉強になりました、ありがとうございます」と言うしかなかったです(苦笑)

 

 

―けっこう、鋭い指摘をされるんですね。

 

そうですね。でも、実際に面接をして、面接官と話をすることで、この人たちのもとで学びたいと強く感じていました。

 

 

―そうなんですね!ということは、ある程度リラックスできていたのかな?

 

そう思います。面接官は女性1名と男性3名で、最初は緊張で震えていました。でも、始めに趣味をきいてくれて、その話で少し盛り上がったので、そのあとはリラックスして、普段通りのトーンで話せたと思います。

 

 

 

大隈さんの「受験振り返りシート」より一部抜粋

 

 

 

―趣味は、山登りなのかな?

 

はい、山が好きです。中2のときに家族で海外旅行をすることになって、私がどうしてもスイスのマッターホルンを見たかったので、スイスに行ったんです。でも、3日間とも吹雪で結局見られなかったという話を、最初にしました。そうしたら、面接官4人のうち、2人がマッターホルンに行ったことある方で・・・・。

 

 

 

 

―えぇ!それで話が広がった?

 

はい。しかも、2週間滞在してようやく一度だけ見られた方と、一日しかいなかったのに見ることのできた方だったので、その話で笑ってくれて、私もリラックスできました。

 

 

―奇跡的な繋がりですね。まさに一期一会。面接の内容は、専門的な質問が多かったですか?

 

農学関連の質問が多かったですが、専門知識を問われるものではありませんでした。小作文の内容含めて、学生の意見をしっかり聞いてくれて、それを踏まえて根拠や考えを深堀していくかたちです。あとは、面接官の方が自分の専門分野を説明してくれて、それについてどう思うか、興味はあるか、などを聞かれました。

 

 

―しっかり、学生自身のことを知ろうとしてくれている感じですね。

 

そうですね。詰め込んだ知識ではなく、日頃ニュースや新聞などを見ながら考えていることを聞いてくれるので、落ち着いて答えられました。面接官の話も聞けるので、この先生の研究室で学んでみたいな、とかを感じながら話ができました。東北大学に行きたいという気持ちがより強くなるような、素敵な面接をしてくださったと思います。

 

 

―なるほど、きっとそれが面接のあるべき姿なのだと思いました。

 高校での活動内容とかも、アピールしたんでしょうか?

 

農学部では、高校の活動内容を書くことはありませんでした。志望理由書と、高校の調査書のみです。

 

 

―では、本当に面接からコミュニケーションがスタートするんですね。

 おおよその時間と、受験者数はわかりますか?

 

だいたい20分くらいだったと思います。受験者数は33人でした。

 

 

―面接対策の資料も持ってきていただいてますね。これは、東北大のホームページのコピーですか?

 

はい、学部長の言葉です。小作文は学部長の言葉からテーマを出題されることが多かったので、今まで出されているところ、これから出されそうなところをチェックして、思いついたことをメモしていました。

 

 

大隈さんが面接対策として使用した実際の書き込み

 

 

 

 

 

―これは、新聞の切り抜き?

 

はい、日経新聞の切り抜きです。高3の秋頃から、農業に関係しそうな記事や、自分の武器になりそうな記事を、父と一緒に集めました。

 

 

―お父様が協力してくれたんですね。このメモは何ですか?100円朝食?

 

 

 

これは、話のきっかけになればと思ってメモしたのですが、東北大学で実施されている100円朝食です。地域の人やOB、OGが資金提供して、期間限定で100円朝食を作ってくれるそうです。フードロスの削減にもつながるかなと思い書き留めました。

 

―頑張りましたね。面接の最後に、自己PRを求められるとありますが、大隈さんのPR内容、教えて頂いてもよろしいですか?

 

私は国際交流が好きで、高1の頃は文系の国際系も考えていたんです。農学も日本だけの問題ではないので、国際的な視野をもって向き合っていきたいというのを、今までの経験や実体験を織り交ぜて話しました。

 

 

―素晴らしいですね。面接において、何かアドバイスなど頂けますか?

 

大学の志望理由は聞いてもらえると思って準備していたんですけど、結局聞かれませんでした。なので、どうしても伝えたい志望理由などがあれば、最後の自己PRのときに、なんとかこじつけても、伝えた方がいいと思います。言いたいことは言い切ったほうがいいと、アドバイスしたいです。

 

 

 

 

―ありがとうございます。

 スケジュールの話になるのですが、AOⅢ期の出願は、共通テストが終わった後ですか?

 

そうです。1/2024が出願期間でした。

 

入試データ

東北大学 AOⅢ期入試

出願期間:1/201/24 ※ネット出願は1/13から

試験日 一次試験:共通テスト(合格発表は2/8

二次試験:2/12 共通テスト900点、面接200点、書類50点(合格発表は2/14

 

 

 

―それまでは、本命は一般受験?

 

はい、もちろん本命は一般受験で、AOⅢ期は受かったらラッキーくらいの気持ちで受けました。もしダメだったとしても、東北大学を選んだ理由や熱意をきちんと考えるチャンスになるとも思ったので。

 

 

― 一次の選考結果が、2/8ですね。ということは、そのあとすぐ二次試験なんですね。

 

はい、2/8に一次の発表があって、4日後の2/12に二次試験でした。一次試験の発表がもう少し早ければ、一般に気持ちを切り替えられるんですけど、発表が遅いので、それまでAOも切り捨てられないし、一般も手が抜けないという状況でした。

 

 

― 一番大変な状況ですね。

 

2/8に一次の合格がわかってからは、もうAOで合格すると決めて、3日間ほぼAOの勉強のみしていました。

 

 

―そのあたりで私大も受験されていますよね?日程はかぶりませんでしたか?

 

かぶることはなかったです。私大は、まず2/1に、日本大学理工学部海洋建築学科を受験しました。日大は親戚が通っていて親近感があったので、本番の雰囲気を知るために受けて、2/12に合格しました。2/13には共通テスト利用した青山学院大学国際政治学部国際経済学科の合格がわかりました。あとは、AOⅢ期の二次試験を終えて遅くに帰宅した翌日、2/13に慶應大学経済学部を受験しました。そして、2/14に東北大学合格を頂いたので、そのあと受験予定だった早稲田や明治は、受けに行きませんでした。

 

 

―東北大AOと私大受験、日程が見事に交差して、ドキドキのスケジュールでしたね。青学なんかは、文系の学部を受験されたんですね。

 

私は理系ですけど、文系科目のほうが点数とれるんです。国際経済学科なので、農学との関係も切り離せない分野と思って受験しました。

 

 

 

 

―やりたいことが明確だと、文系理系問わず、学部を突破できちゃうんですね。

 共通テスト利用での合格ということで、共通テストはどのくらい取れましたか?

 

75%くらいでした。正直、共通テストは思ったより点がとれなかったので、AOⅢ期も一次選考通らないかもと思っていました。なので、AOに関しては共通テストが功を奏したとは思えなくて、たぶん面接で熱意を伝えられたことが合格に繋がったのだと思います。

 

AOⅢ期の配点は、共通テスト900点、面接200点、書類50点と、面接の配点が高いですもんね。

 

母からは、私が上手に面接できる気がしないから、共通テストの結果がよかったんじゃないかと言われましたが(笑)

 

 

―そうなんですか!お話を聞いている限り、かなり質の高い面接をされたように思いますよ。

 

 共通テスト含めて、一般試験の対策について教えてください。面接対策では、お父様と一緒に新聞の切り抜きをしたとのことでしたが、古文単語も千本ノックしてもらったとか?

 

そうなんです。共通テスト直前は、苦手な数学と理科に時間を費やしていて、その休憩時間に、父に古文単語を付き合ってもらいました。2時間くらいかけて全ての単語と、派生した意味まで覚えているか確認し、できなかった箇所には付箋を貼っていました。そのおかげで古文は得意で、共通テストの国語も点がとれました。

 

 

 

―素敵なお父様ですね!こちらは、カバーを外したほうがかっこいいと噂の英単語帳『鉄壁』ですね。

 

鉄壁は高1から学校で使っていて、毎週小テストもあったので、かなり使い込みました。

 

 

英単語帳の「鉄壁」と英文法・語法の「Vintage

 

 

―学校で鉄壁を使われていたんですか!英文法は『Vintage』ですね?

 

Vintageも学校で使っていたんですけど、高2になる春休みに、全て頭に叩き込もうと何周も解きました。少なくとも7回、理解しにくい問題はそれ以上やりました。もはや楽しんで解いていて、思い入れのあるテキストです。内容もとても良く、妹にも勧めました。

 

 

―これは、英語の過去問ですか?

 

早稲田の英語の過去問です。早稲田の英語は単語が難しくて、東北大の勉強にもなると思って解いていました。

 

 

 

―早稲田理工の英語は、日本一難しいと言われていますからね。過去問もけっこう解いていたんだね。

 

私大の過去問はちょこちょこ解いてはいたんですけど、共通テストが明けてから、特に英語の過去問は毎日解いていました。

 

 

AOと一般の両立、本当にお疲れ様でした。

 合格したときの、ご自身の気持ち、ご家族の反応はいかがでしたか?

 

母は仕事で、リビングに父と妹と弟がいたんですけど、先に一人で発表を見たくて、部屋でこっそり確認しました。番号を見つけたときは、嬉しいというよりびっくりして、そのまま急いで階段を降りて、リビングでみんなに報告しました。家族もすごく喜んでくれて、間違って一次の結果みてないよね?と言いながら、みんなで何度もパソコンの画面を確認しました。母も仕事から帰ってきて、とても喜んでくれました。

 

 

―よかったですね、喜びの光景が目に浮かびます!

 それでは、大隈さんの生い立ちについて少し教えてください。小学校は岩手県の小学校でしたね。中学から関東へ?

 

はい、中1のときに神奈川に引っ越しました。

 

 

―そこから、翠嵐高校を受験されたのですね。塾には通われていましたか?

 

サピックスに通っていました。実は、母がサピックス1期生なんです。

 

 

―え!そうなのですか!?

 

はい。母が塾に通っていたとき、習っていた優秀な先生方がサピックスを立ち上げて、母もその先生方についてサピックスに入ったそうです。

 

 

―お母様、貴重な経験されていますね。

 

そんな話を聞いていたので、サピックスには私も愛着がありました。岩手にはサピックスはないんですけど、サピックスのオープン模試を受けたりしていましたね。神奈川に引っ越しして、サピックスに通い始めてからは、課題が多くて鍛えられたと思います。

 

 

 

―そうなんですね。サピックスは中学受験のイメージが強いですけど、高校受験生もけっこういらっしゃるんですか?

 

私が通っていたのは大きい校舎だったので、高校受験クラスも5クラスありました。成績順で、私も最初は一番下のクラスだったんですけど、そこからどんどん上がっていって。

 

 

―そんな中で、翠嵐高校を選ばれた理由は何かありましたか?

 

岩手にいたので、関東の高校のことは全然知らなかったんです。ただ、神奈川では翠嵐高校が良いという話は聞いていて、勉強は好きだったので、それなら翠嵐を目指そうかなと思いました。その時点では翠嵐高校しか知らなかったです。

 

 

―伝統のある高校ですもんね。受験した高校は、他にありましたか?

 

翠嵐と、学芸大附属と、塾で勧められて慶應女子を受けました。本命だった翠嵐と学芸大附属に合格して、どちらか迷ったんですけど、学芸大附属は内部生がいるので、スタートがみんな同じの翠嵐を選びました。

 

 

―なるほど。高校生活は楽しかったですか?

 

楽しかったです。翠嵐を選んでよかったと思います。環境もすごくよくて・・・

 

 

―どんな環境だったんですか?

 

勉強することが当たり前な環境です。勉強嫌だーと言いながらも、みんなしっかり勉強しているんですよ。「東大目指してる」なんてことも恥ずかしくなく言えて、高3の秋頃まで体育祭とかでがっつり活動している人が、さらっと東大に合格しちゃってたり。休み時間に何人かで集まって楽しそうに話をしていると思ったら、みんなで数学の参考書開いて勉強していたりとか(笑)

 

 

―すごい環境ですね!

 

はい(笑)でも決してがり勉とかではなく、楽しんで勉強していましたね。

 

 

 

 

―大隈さんは、どの科目が好きでしたか?

 

学校では、体育が好きでした。受験科目では英語が好きで、最後は化学が好きでしたね。

 

 

―農学部はバリバリの理系というより、文系要素もあるので、大隈さんの性格に合っているように思います。大好きな東北に行くわけですが、何かやりたいことはありますか?

 

東北はGWまで雪があるので、タイミングが合えばスキーをしたいですね。あとは、せっかく農学部に通うので、農場でボランティアとかもしたいなと思います。

 

 

―いいですね。最後に、一言頂いてもよろしいですか?

 

一会塾が大切にされている『一期一会』という言葉ですが、すごく良い言葉だと思います。人に対してはもちろん、受験生にとっては問題に対しても・・・・「この問題は受験に出る。そして、この問題を受験前に解けるのは最初で最後、今回限りの出会い」そう思って、必ず自分のものにするもりで解いていました。「この問題が試験に出るよ」と言われたら、必死に解くじゃないですか。

 

 

―なるほど。いや素晴らしいですね。その時の一瞬一瞬に精を尽くす、それが合格に繋がっていくのですね。大変貴重なお話をたくさん聞くことができ、こちらも勉強になりました。

本日は、ありがとうございました。

 

ありがとうございました。

 

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