
Q1.講師をはじめたきっかけを教えてください
私自身の、高校受験での失敗がきっかけです。中学時代、あまり熱心に勉強していなかった私でしたが、行きたい学校が決まってからは猛勉強しました。模試でも好成績がとれ始め、受験本番まで残り2か月ほどの段階で、過去問も合格ラインを超えるように。その結果、それまでの勉強の反動からか、受験勉強を怠るようになってしまいました。「もう合格したも同然」。そんな油断から、遊びほうけてしまったのです。迎えた本番当日。結果は大惨敗。特に、一番の得点源だったはずの英語は、受験勉強を開始して初めて解いた過去問の点数より低いという結果に。試験中、誇張なしに英文が“インクの染み”に見え、頭が真っ白になったことは今でも鮮明に思い出せます。勉強しなければ、学力は下がる。そんな当たり前のことに、今更気づいたのです。受験の失敗で一番堪えたのは、一番応援してくれていた母の悲しんだ顔でした。こんな辛い思いをする受験生を一人でも少なくしたい。受験で大失敗した自分だからこそ伝えられることがある。そんな思いから、塾の講師をはじめました。
Q2.どんな授業を心がけていますか
授業が“サブ”となるような授業です。塾や予備校に通っていると、授業が“メイン”に感じられるようになっていきます。授業をしっかり受ければ任務完了。出された課題は、いわばおまけ。でも、それは大きな間違いです。大学受験ともなると、必要な勉強時間は数千時間にも及ぶ。スタートラインが後ろの人ほど、その時間は多くなることは言うまでもありません。その勉強時間を、週に数時間の塾・予備校の授業とその課題の消化でまかなうことが、できるはずないのです。手が届かないような志望校に合格するには、難問にくらいついていく本物の学力を身につけるには、自分で苦しみ、悩み、そして、つかみ取る経験が不可欠。それを実現させるために、塾での授業はあくまで“サブ”であり、自力で勉強するための補助であることを意識してもらえるような授業を心がけています。具体的には、直近で何を目指して頑張ればよいのか。使っている教材をどのレベルで完成させるのか。日々の勉強にどのように取り組めばよいのかなどを明確にすることを意識しています。また、普段自分で勉強する際に引っ掛かりそうなところを、事前にクリアできるような授業を心掛けています。
Q3.授業を進めていく中で大切にしていることを教えてください
基本的な知識であっても、あるいは以前授業で扱った内容でも、生徒は忘れてしまっていることを前提に授業を進めることを大切にしています。講師にとっては分かり切ったことでも、生徒にとってそうとは限らない。その食い違いが、「授業がわからない」を生み出してしまうのです。それを防ぐために、しっかりとしたコミュニケーションを心掛けています。「これ、どういうことか説明できる?」などといった言葉での意志疎通はもちろん、表情や雰囲気から“わかってないオーラ”を察するなど、言葉以外でのコミュニケーションも重要だと考えています。
Q4.授業をしていて楽しいと感じる瞬間を教えてください
生徒の成長を実感したときです。今まで解けなかった問題が解けるようになること以外にも、生徒の成長はいろいろな場面で見られます。授業を休みがちだったのに、毎週授業に来るようになった。以前は宿題をやって来ないことが多かったのに、だんだんやってきてくれるようになった。ときには、自分が授業をもっている科目が楽しくなったと言ってきてくれることもあります。以前より少しでも成長を感じられる瞬間が、講師としての最大の原動力です。
Q5.受験勉強をしていく上で一番大切なことはなんだと思いますか
反復です。特に、英単語や数学の基礎問題など、各科目の基本事項は、即答できる状態になるまで何度も反復することが大切です。大学受験勉強は、高校受験や、学校の定期テストといった今まで経験してきた試験とは対策方法が異なります。単に知識を覚えてそれを吐き出せればいいというような問題は、難関大になるほど少ない。そのような知識は身についていることが前提で、その知識を運用できるかという思考力が問われます。そのため、基本的な知識や解法は、当たり前のように使いこなせるようにしておく必要があるのです。「英語の長文を読むのが遅い」とか「数学で、ひらめく時とそうでない時の差が激しい」といった悩みは、こうした基礎力不足に原因があることが多い。伸び悩んでいるなと感じたら、基礎事項が即答できるか確認してみましょう。
Q6.一会塾の良いところはどんなところですか
生徒へのケアが厚い、簡単に言えば、面倒見がよいところです。スタッフが担任として付き、勉強がうまくいっているか、悩んでいることはないかなどを日ごろから気にかけてくれます。また、教科を教える講師に質問しやすい環境が整っている点も強みでしょう。講師と生徒どちらも使えるラウンジスペースでは、生徒と講師が談笑している場面をよく見かけます。どれほど分かりやすくて良い授業を受けても、自力で学習し、習得する過程を経なければ大学受験は乗り越えられません。そのためには、日々の計画を立て、課題を見つけ、修正することが重要です。しかし、それを独力でできる生徒は非常に少ない。そんな皆さんをサポートし、全力で応援するのが、一会塾の良いところだと思います。
Q7.受講される方へのメッセージをお願いします
これから一緒に勉強していく皆さんへ。受験勉強は、時に苦しく、辛いものです。不安に押しつぶされそうになることもあるでしょう。しかし、それが正解です。苦しいのは、辛いのは、頑張っている証拠だからです。苦しみぬいて何かに取り組んだ経験は、その目標を成し遂げられたかどうかにかかわらず、きっとあなたの人生でひときわ強い輝きを放つものになるでしょう。そのような人生の岐路をともに歩むパートナーとして、私たちを選んでくれたことはとても光栄です。一緒に頑張っていきましょう。
Q8.受講を検討されている方へのメッセージをお願いします
入塾を検討している皆さんへ。数多ある塾の中から一会塾を見つけてくださり、そして、私の文章を読んでくださり、ありがとうございます。面と向かわずとも、すでに私たちとの出会いは始まっています。人生は出会いの連続。その何気ない出会いが、ときに後の人生を大きく左右することがある。しかしそのような転機は、気を付けていないと、得てして「今思えばあの時が転機だった」と事後的に回想されます。一つ一つの出会いを大事にすること。これが、人生を好転させるコツなのではないかと、少しずつながら感じるようになりました。もし一会塾に少しでも興味があるなら、ぜひ、一度来てみてください。皆さんの受験を、一同全力で応援します。